布施:ジャータカ物語より
2010年10月31日 21:58  

「布施の極み」
お釈迦さまのもっとも大切な教えの一つに「布施」があります。まさに字の如く施しをすることですが、このような仏教説話があります。
 昔『うさぎ』、『きつね』、『さる』の三匹は、いつも世の為人の為になるような良いことをしようと話し合っていました。微笑ましく思った帝釈天はこの話を聞いて、「では何か良いことをさせてあげよう」とやつれた老人の姿になって三匹の前に現れました。三匹は老人に元気になってもらおうと喜んでお世話をします。さるは木に登って果物や木の実を採ってきました。きつねは川の魚を採ってきました。しかしうさぎにはこれといった特技がありません。うさぎは老人に「火を焚いて下さい」と焚き火をしてもらい「私はみんなの様な特技はありません。せめて私の身を焼いてその肉を食べてください。」と言って火の中に飛び込みました。
 インドのジャータカ神話の一説です。自分の身を投げ出しても相手の命を救おうとする志は、最も尊い行為とされています。身近な話では、臓器移殖問題がこれにあたるのではないでしょうか。純粋に誰かの生命が救われることを願って自身の臓器を提供する。そこには計り知れない「慈しみ」があります。うさぎと同じ心があります。もちろん臓器提供者も人間ですから、色々な不安があるでしょう。しかし、助けたい一心で自身の命を顧みずその不安を振り払う。その勇気と愛を同じ人間として見習いたいものです。

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